北部から地中海に注ぎ込むナイル流域は、まるで古代エジプトで輪廻の象徴と言われてる蓮の花びらの形によく似ています。 エジプト文明ではファラオの贈り物である神秘的な青い蓮の香りは、香りを楽しむだけでなく心を癒す力があるとされ、ピラミッドの石にも刻み込まれています。 カーン・エル・カリリ市場は、花と香料の商人達が認める世界で最も古い市場の一つ。毎朝、金色に輝く市場では神の啓示として青い蓮の花びらが撒かれ神聖な気分にさせてくれます。

モロッコの海と玄関と呼ばれているTangier（タンジール）は大西洋と地中海を結ぶジブラルタル海峡に面し、古代より交通の要所として繁栄した国際港町です。 アトラス山脈のまだ白い雪が残っている山の頂や、柑橘類の花々で覆われている谷。それは文明の曙、豊かな文化の里。 ザリーの複雑な幾何学模様のタイルは古代ムーア建築からきていて、色と芳が重なりあう屋外では日常的に商取引が行われ活気にあふれています。

福建省の武夷（ウイ）山は、中国南部に位置し古代文化の残るところ。そこには稀なる美と自然を見つけることができます。2700年以上もの長い間、人目に触れることのない原生林と自然に生息している貴重な赤緑色のウーロン茶の葉が生息しています。 福州（Fuzhou）の塗り物、徳化（Dehua）の磁器、寿山（Shoushan）と泉州（Quanzhor）の彫刻など、由緒ある芸術が現在も創り出されています。

ヒマラヤ山脈とチャムバル川の間に広がるタール砂漠外れにあるジャイプール（インド北部）は別名ピンク・シティとも呼ばれ、ローズピンク色をした砂岩の城壁・建物が多く、とてもロマンティックでお洒落な街並み。狭い通りのバディ・チャウパーのバザールには、贅沢な果物、花、スパイス、アーユルヴェーダ（ヒンドュー教、古代医学の長寿の薬）、インセンスの店などが立ち並び古代儀式や宗教が現代的にアレンジされ、賑わいをみせています。

相反するものが混在する国アルゼンチン。街にはタンゴの哀愁あふれる旋律が漂い、さまざまな人種が暮らしています。愛しい抒情的なアルゼンティーナたち・・・。
土地は肥沃な草原地帯から北部の熱帯地域にまでおよび、古き良きヨーロッパの洗練された雰囲気と極めて南米的な感覚が同時に息づく場所。 コロンブス以前の時代の遺跡とパリやバルセロナ風の建築物が共存する国際都市アルゼンチンは、古代文化と現代の洗練された文化の融合地となっています。

タイランド・・・アンダマン海に浮かぶ深緑に包まれた石灰岩の島々。息を呑むような美しい大自然の中に点在しているストゥーパ（仏塔）を思い浮かべてみて下さい。 メーホンソン市街地を歩き回る巨大像、地平線にそびえ立つ黄金の寺院、塔、像、眩いばかりにきらめく神殿など古代遺跡は古来から秘密に守られています。仏教徒の多いタイランドは慈悲深いもてなしをしてくれることでも知られています。食事を共有することによって連帯感を得る喜びや芸術的な建造物が、旅人の心を潤してくれます。